熊本地震 本震4月16日

とても静かな夜。

音も全くなく、まるで世界中の人が疲れて

スヤスヤ眠っているように静かでした。

嵐の前の静けさ

4月16日 1時25分

まるで爆発したような大きな音が轟き、

その音と同時にとてつもない揺れが襲いました。

1度目の大きい地震とは比較にならない程の猛烈な揺れでした。

揺れながら緊急地震速報が鳴り響き、夜中にボンっ!!という音と共に町中が停電しました。

暗闇の中の大地震はとても怖かったです。

すぐに私は娘に覆いかぶさり、私の母と目があったのですが、

お互い『もうこれはダメだ』と。

覚悟をしました。

子供達はあまりの恐怖に泣くことさえもせず、黙って震えていました。

ベッドは4個部屋の中で振り回され、窓から見えた景色は地面が見えるんじゃないかと思うほどに、洗濯機の中にいるようにぐるぐる回されました。

全く揺れは止まらず立て続けに余震が来て、

母が『みんな急いで靴はいて!!!』と。

大きな揺れの中、ぶつかりながら階段を下りて

あんなに片付けた部屋は見事無残な姿に。

昨夜、机の下で寝ていた場所に家具が滑り込んで倒れているのを横目に

なんとか外に出ることができました。

隣には父と90代の祖母が暮らしており、2人とも必死に外に逃げてきました。

もし昨日と同じ場所にいたら
子供達に大怪我をさせたかもしれない。

全員震えが止まらず、飛び出した外は

とにかくガス漏れの匂いがひどく爆発しないかとても不安でした。

近所の公園には人がいっぱいで、我が家は車で近くの広い駐車場に向かい、とりあえずみんな一旦落ち着こうと、子供たちも努力していました。

それでも、車中泊をしながら朝まで永遠と揺れ続けました。

県外の友達からは、津波警報が出たから逃げて!!!と連絡が来ましたが、

揺れ続けていて高いところに登れず、程なくして津波警報は無くなったので

ホッとしました。

朝までに大きな余震が

6強1回、6弱が2回。

5強1回、5弱が5回も。

余震と呼ぶには大きすぎる地震です。

一生揺れ続けるのではないかと。

疲れ果てているのに眠れず。

朝がきても、なぜか夜が開けず暗くて不安でした。

恐る恐る家に戻ってみました。

部屋の中は、モンスターが暴れたの如く見事に

ぐっちゃぐちゃでした。

とりあえず食事を取ろうとご飯とお湯を沸かしみんなでお庭でカップラーメンを食べました。

しかし、全員食欲はあるけれど余震が来るたびに体に力が入り強張って、揺れながらの食事は喉を通らず。

あんなに苦しい食事はなかったです。

未だにカップラーメンを食べると思い出すので、

中々食べれません。。

【食事の時に必要だった道具】

・割り箸

・紙皿

・ラップ(紙皿にひくことで何度も使える)

・紙コップ

・ガスコンロ

停電になったので、冷蔵庫の中身を腐れる前に外で焼いて食べてる方が多かったです。
でもこれは田舎だから出来たことであり、都会の方には難しいかもしれません。

大きな余震は何日にも渡り私たちを不安にさせました。

小さな子供と、90代の祖母も疲れ果てて。

我が家は決断に迫られました。

体力がみんな落ちてきていて、眠れず食べれず…

このままではまずい。

震源地以外の炊き出しや支給品は届かず、このままでは、すぐに食料もガソリンも尽きてしまう。

その時、親戚が福岡にいて避難を進めてくれたので、みんなで避難することになりました。

県外に避難する!!!

これが想像以上に難しく。

まず高速道路の橋が壊れていること。

道の安全が確認されていないこと。

高速道路でも、速度規制がある事。壊れているところは下道をいく事。

いつもは1時間半で着く福岡も、途中で大雨も降り・・

なんと9時間もかかりました

まずはホテルに泊まり、その後はウィークリーマンションに1週間お世話になりました。

その後は5月まで福岡県が貸し出してくださった団地にお世話になりました。

あの時助けてくださった皆様。本当に本当に感謝しています。

県外に逃げたことで感じた良い事と悪い事。

【良い事】

・我が家の6人分の食事や、飲み水が他の方にまわること。

・地震によって子供達が喘息を発症しました。福岡の病院にかかれて、何とか酷くならなかったこと。

・祖母が90代だったため車中泊は難しく、足を伸ばせるところに行けたこと。

・睡眠が少しでもとれたこと。

悪い事】 

・地元の人たちが苦しんでるのに私達は逃げたこと。

・私達だけ食事をとって良いのか罪悪感は消えない為、精神的に追い込まれました。

・家の心配事が尽きなかった。

・父だけが仕事の為早めに1人で帰省したこと。

結局、食器棚の突っ張り棒はどこかに飛んでいき、ガラスはほぼ割れて。

食器棚と冷蔵庫が両サイドから歩いてきたかのようにキッチンを閉鎖していて入れなかったです。

床は水浸し。ドアは家が歪んで閉まりづらくなったり。

家の周りはコンクリートがバキバキ割れ、壁にはクラックだらけ。

部屋の壁紙はよれていました。

これでも一部損壊。

後日、家族でコンクリートの割れたところには自分達でコンクリートを練って埋め込んだり。 

床は、ベコベコになったので張り替えました。

他は壊れたまま住んでいます。

余震のたびにドアが開きやすくなったり、開きにくくなったりを繰り返しています。

正直なところ、何が正解だったとか…

わかりません。

たまたま命が助かったと思っています。

それでも、防災というのは家族で話合って行くことだと思っております。 一人一人が考えて、急な災害に対応できるように。

空振りでもいい。命が1番。

心の準備を。

そして、命を守った後の避難生活ができるように落ち着いて考えるときに考えて準備をしてください。

防災の日には防災リュックのチェックを行いましょう。消費期限もありますし、足りないものを足して。

9月1日、防災の日にはぜひ!

お薬や食べ物のチェックをお願いします。

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